将来に必要なお金の概算を求める理由
7歩目でも書いた通り、将来の不安の多くは経済面であり、足りるのか足りないのか分からないからです。
概算を求めたところで安心とはなりませんが目安となり今後の生き方が変わってきます。
足りない場合、こんな感じでしょうか。
- 固定費の見直しを行う
- 使ってないサブスクの解約を行う
- 保険料の見直しを行う
- 遊びに行く回数を少し減らす
- 欲しいモノを慎重に見極める
- 新NISAやiDeCoで投資する

7歩目に支出の見直しについて書いてるで。読んでなかったら読んでみて。





新NISAやiDeCoは節税にもなるで。9歩目に書いてるから読んでなかったら読んでな。


足りる場合はこんな感じでしょうか。
- 趣味の時間を充実させる
- 家族や友達との時間を大切にする
- 健康に気をつける
- 快適な住環境をもとめる
足りるにしても足りないにしても概算が分かることで行動がかわります。
どちらにしても、よりよい方向へ向かう行動になることでは一致しています。



ええ方向に進みたいなら概算を知ることは大事やな
概算の求め方
「ごましおはこうしています」というものです。



あくまでも参考やで
前提として計算にインフレは考慮しません
インフレ率を踏まえたところで、その通りになるとは限りません。
大切なのは概算でもいいから把握することだと考えています。
なお、インフレを考慮しないため1年に1度というように定期的な再計算が必要です。
定期的に再計算することでインフレリスクを少なくすることが出来ます。



最初に1回でOKちゃうで。定期的に再計算してな。



インフレだけじゃなく給料も上がるやろうし他にも変わるとこあるはずやから再計算は必要やで。
計算について
極論を言えば、今から寿命を迎えるまでの支出より、今から寿命を迎えるまでの収入+貯蓄他が多ければOKです。
収入について
給与収入は手取り額で考えています。
年金は日本年金機構の「ねんきんネット」というサイトで将来の見込額を確認します。
個人年金保険や貯金などの総額を含みます。
支出について
日々の生活費は8歩目で把握できている方は問題ありません。
まだ把握できていないという方は8歩目からガンバってください。



やってない人、大慌てやな



今からでも遅くないで。やってみて。


このときの支出には出来るだけ把握できている金額を反映させます。
代表的な例は、こんな感じでしょうか?
- 車を5年毎に350万円で買い替えたい
- 国内旅行で年間15万円使いたい
- 海外旅行で年間25万円使いたい
- 10年毎に家電の買い替えで100万円必要
- 家のリフォームや修繕で200万円必要
- ペットを飼いたいため月1万円必要
- 介護費用約5年間として600万
見積りが難しいけど備えて安心なのは介護費かと思います。
(公財)生命保険文化センター「2021年度生命保険に関する全国実態調査」では、住宅改造や介護用ベッドの購入などの一時的な費用が平均740,000円、月々の費用に平均83,000円が必要とあります。
また、平均の介護期間が5年1ヵ月とありますから、必要額の目安は一時金74万円+月々8.3万円×61ヵ月=580.3万円と考えることができます。



なんとなく言わんとしてることは分かった?



分からんでも次の具体例をみてもらったら分かるかも。分からんかったらごめんなー。
概算の出し方の具体例
ここからは数字の嵐です。うんざりです。



でも小学生でも出来る簡単な計算やから



うんざりするだけやからガンバろ!
現在の情報とどんな生き方をしたいか
- 現在50歳、女性、ひとり暮らし
- 65歳で定年と同時に年金の受給開始
- 寿命90歳(厚労省公表「簡易生命表(2023年)」の女性平均年齢は87.14歳)
- 持ち家(ローンなし)
- 車不要
- ペットは飼わない
- 国内旅行は80歳まで行きたい(現役時は年間10万だったが引退後は15万使いたい)
- 海外旅行は70歳まで生きたい(現役時は年間20万だったが引退後は25万使いたい)
- 家電を10年毎に100万で買い替えたい
- 家のリフォームを65歳のとき400万で行いたい
- 介護費用600万を用意したい



50歳から90歳までの40年間のシミュレーションってこっちゃな



これだけで読む気せーへんようになったよな。ごめんな。
現在の収入から生涯の見積額を計算
現状の収入はすべて手取り額で記載し以下の通りとします。
- 給与収入320万/年
- 将来の年金受給見込み額120万/年
- 貯蓄500万
- 個人年金保険受給額600万
- 退職金見込1,000万
50~65歳の15年間の給与収入=320万×15年=4,800万円
65~90歳の25年間の年金収入=120万×25年=3,000万円
給与4,800万
+年金3,000万
+貯蓄500万
+個人年金600万
+退職金1,000万
=総額9,900万円



惜しい!もうちょいで億!
現在の支出から生涯の見積額を計算
現役時代よりも引退してからの方が生活費は下がると言われていますが、甘い試算では困るので、厳しく現役時代と同じ支出額で計算します。
現在の生活費は年間240万円とします。なお、240万円には国内旅行10万円と海外旅行20万の旅費が含まれているものとします。
50~65歳=生活費240万×15年=3,600万円
65~70歳=(生活費240万+増額海外旅行5万+増額国内旅行5万)×5年=1,250万円
70~80歳=(生活費240万-20万減額海外旅行+増額国内旅行5万)×10年=2,250万円
80~90歳=(生活費240万-減額海外旅行20万-減額国内旅行10万)×10年=2,100万円
50,60,70,80歳時に家電買替=100万×4回=400万円
65歳=家のリフォーム400万×1回=400万円
介護費用=600万
50~65歳3,600万
+65~70歳1,250万
+70~80歳2,250万
+80~90歳2,100万
+家電買替400万
+リフォーム400万
+介護費用600万
=総額10,600万円



こっちの億超えはいらん!
将来に不足する金額
今後の収入見積額9,900万円ー今後の支出見積額10,600万円=▲700万
40年間で700万円が不足するとなりました。



700万か。なんとかなるんちゃう?



この時点で黒字やったらあれやで。仕事ばっかりしてんと私生活も大事にできてるか見直そな。
不足額を埋めるための行動
現役時代の手取り年収は320万円、年間生活費は240万円です。
320万-240万円=年間80万円の黒字です。
この黒字分を新NISAやiDeCoを利用し節税しながら運用するとどうなるでしょうか。
80万円÷12カ月≒毎月6万円の積立投資が可能となります。
新NISAで毎月6万円をeMAXIS Slim全世界株式(略してオルカン)での運用シミュレーションで確認してみます。
50歳から65歳まで15年間、毎月6万円を投資すると投資元本は6万×12カ月×15年=1,080万円となります。
オルカンの長期リターンは7%と言われていまので、金融庁の「つみたてシミュレーター」で運用利回り7%でシミュレーションすると資産運用額は1,902万円となり、1,902万-1,080万=822万円の運用収益となります。



不足額700万円解消したな♪



1,902万になった積立投資も4%ずつ取り崩しならが運用を続ければ、運用益は増えていく可能性が高いしええよな。やっぱ資産に積立投資は欲しいわ。
しかし、あくまでも平均リターンです。シミュレーションに絶対はありません。
同じ条件で運用利回り4%と厳しめで確認すると1,477万円となり、1,477万-1,080=397万円の運用収益となります。



不足額700万-運用益397万=303万円、まだ足らんな
まだ303万円足りませんので、キャリアのスマホ代で毎月8,000円支払っているけど、格安スマホへ変更し毎月3,000円になれば毎月5,000円浮いてきます。
ほかに生命保険の補償額を見直し毎月5,000円削減出来たらスマホと合わせて10,000円になります。
スマホと生命保険で見直しても不足額303万-(毎月削減10,000円×12カ月×15年)=123万円足りません。
削減した1万円を積立投資へ回せば、もっと効率的に不足額は解消しますがリスクを取り過ぎたくない方もいるでしょう。



ボケ防止を兼ねて月3万くらいのバイトするってのはどう?
では、65歳から70歳まで毎月30,000円のバイトに出たとしたら、30,000円×12カ月×5年間=180万円になり不足額123万を超えました。
他にもムダ遣いをやめるとか、外食を少し減らすとか方法は色々あります。
それぞれが出来そうなことで不足額を埋めればOKです。
いかがですか?
まったく分からないのと、足らなくても目安額が分かるのでは、分かる方が不安は減りませんか?



足らんのにな。不思議と不安は減るな。



こんだけ足らんから、じゃあどうする?って取っ掛かりができるからかな?
新NISAやiDeCoを利用し上手く節税しながらの投資信託をおすすめしますが投資は自己責任です。



投資の前に生活防衛資金、貯めてや!
みなさま、大変お疲れさまでした。
コンパクト生活への道の大通りは、こちらで終了となります。
なんか頑張れそうになりましたよね?
一緒にガンバりましょう!
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
にほんブログ村ランキングに参加しています。
コメント