マンション管理奮闘記|国交省ガイドラインと管理士の見解で理事会の判断を強化<5>

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目次

前回までのあらすじ

副理事長として、管理費の赤字と値上げ提案に直面した私。

契約書や過去の収支を読み解いた結果、駐車場使用料の収入の扱いに疑問を抱きつつ、国交省を盾にした管理会社の説明の裏取り調査を開始。

その中で、国土交通省の『マンション総合調査』や『ガイドライン』にたどり着き、駐車場使用料の扱い方や平米単価の解釈において、管理会社の説明が不十分であることに気づく。

「177円の盾、こっちへ寄こせ!」と奮起し、本当に使える『盾』なのかを確かめるべく、次なる一手――『プロのお墨付き』を求めて動き出す。

まだ、お読みになってない、もう一度読みたいという方は、こちらをクリックしてご覧ください。

管理会社と理事会の関係を理解する|マンション管理の基本構造

管理会社や理事会についてご存知ない方は、こちらの記事をご覧ください。

管理会社と理事会の関係性がスッと理解でき、今回の内容が分かりやすくなります。

ぜひ、クリックしてご覧ください。

プロはこう探す|マンション管理士の無料相談を活用する方法

困ったときは、ネットで検索の時代です。

ドラマチックに、『プロを求めて三千里』なんてありません。

『母をたずねて三千里』は、オープニングテーマもエンディングテーマも、どっちも良かったよなー。

ポンチョに夜明けの風はらませて~♪カラオケ行こかなー。

『マンション管理 相談 西宮市』と打ち込めば、答えはそこにあります。

  • 相談場所:西宮市役所 本庁舎1階 一人30分程度
  • 担当:すまいづくり推進課(Tel:0798-35-3778)  
  • 受付:毎週金曜 午前9:30~午後0:00 (受付は午前11:30まで、予約不要)
  • 費用:すべて無料
  • 相談員:マンション管理士会相談員
    ※2025年9月8日現在

昭和やったら、ここまで辿り着くだけでも大変やったやろうな。令和で良かった。助かった。

問題は、平日しか受け付けていないことです。

有給休暇を取って行くしかありません。

無料相談を最大活用する方法|マンション管理士との面談準備と心構え

これから管理費会計を黒字化するためには、住民の理解と納得をどう得ていくかが問題です。

自分を俯瞰でとらえると、ゾッとします。

  • 赤字に狼狽えている
  • マンション管理において何の実績もない
  • たまたまクジ引きで決まっただけの副理事長

笑ってまうくらい、何もないな。逆に清々しい。

武器は『一生懸命』と『ひたむき』だけよ。

こんな時は、権威にすがるのが一番じゃないでしょうか?

『国交省のガイドライン』と、プロである『マンション管理士の見解』、この2本柱で勝負するしかありません。

何もないんやから。なりふり構わず、すがってこ!

今回の相談の目的は、マンション管理士からお墨付きをもらうことです。

国交省のガイドラインで、そう推奨されてんねん。それに、プロの見解はこうやねん。

この2つ、自信を持って言える状態になればOK!

狙うは、2つのお墨付き!

1.当マンションの規模で、現状の管理人の勤務時間は、他と比べて長い

2.当マンションの管理費平米単価は、20戸以下の小規模マンションの平均値より安いとは断言できない

無料相談は30分。1秒たりとも無駄にできません。

プロよ!我の望む言葉を授けたまえ!

えらい芝居がかってからに。自分に酔ってる暇あったら、金曜日に有給休暇とれるよう、仕事がんばれよ。

管理士の見解と助言|勤務日数・平米単価の妥当性をどう判断するか?

9時半すぎに、相談場所へ到着しました。

受付にいたスタッフへ、声を掛けます。

「マンション管理の相談に参りました。」

「相談に乗ってくれるマンション管理士は、一人しか居てなくて。さっき、先着の相談者がいらしたところなんで、暫くかかりますよ。お掛けになってお待ちください。」

てっきり一番乗りかと思ってましたが、2番目でした。

相談員は1名しか居てない。そんで、一人30分程度の相談枠。この時点で、30分近く待つこと確定。はー。

予約できへんのかな?予約制にしてほしいわ。

ハッキリとは覚えてませんが、受付で名前・マンション名・相談内容などを書かされた気がします。

10時になりましたが、相談は快調に続いています。

音漏れすぎやで?自分の相談も、こうやって聞かれんねやろうな。なんかイヤやわ。

「一体いつまで待たされるんだろう」と不安に思い、チラッと受付のスタッフに目配せをします。

すると、察しのいいスタッフは、ゆるゆると立ち上がり、相談室のマンション管理士へ声を掛けてくれました。

ありがとう!察しのええ人は、好きやで!

しかし、そんなことで簡単に話は終わらず、それからも少し待たされました。

相談に行く場合は、予約ができないのか確認すると良いかもです。

やっと順番が回ってきて、「さあ聞くぞ!」と気合いを入れたところ、マンション管理士から私への聴取が始まりました。

ずいぶん前のことなのでハッキリと覚えていませんが、マンション名・管理会社名・理事会での役職などを聞かれたと思います。

一人30分しか時間ないのに。そんなもん、受付のスタッフに渡して、待ち時間で書いてもらっとけよ!『時は金なり』って言葉、知らんのか!

って、腹の中では怒り狂ってたけど、教えてもらう身やからグッと耐えた。

聴取で時間を取られ、焦りながらも、2つのお墨付き確保をめざして質問します。

「うちは超小規模マンションで…(途中略)…管理人の勤務日数を減らせると思ってるんですけど。似たような規模のマンションは、どんな感じなんでしょうか?」

「そのくらいの規模やったら、いろんなマンションを巡回してる人に来てもらう方法が多いね。いま来てもらってる日数は多いよ。」

「今の3分の2くらいに減らそうと思ってるんですが。」

「やってみたら良いと思うよ。だいたい、そんな難しいことしてないんやから。その規模なら、管理会社に委託せんと、自主管理でもやっていけるよ。」

じ、自主管理?ややこしい事、言わんといてくれ!今は、そのレベルにないねん!それに、自主管理は大変やから、自分は住みたないねん!

とりあえず、『今の勤務は他より多い』っと♪言質とりました!

残る1つのお墨付き確保を目指して、質問を続けます。

「管理費会計が赤字になって…(途中略)…国交省の調査にある『管理費の平米単価177円』よりウチは安いから…(途中略)…、でも、駐車場使用料を考慮すると、『ウチが安いとは断言できない』と思うんですが、どうなんでしょうか?」

「断言は、できへんやろね。管理会社は、『自分に都合のいい事』しか言わへんからね。」

オッケ~イ!2つめの言質も無事確保!本日の業務、これにて終了~っ♪

修繕積立金の盲点|長期修繕計画の赤字リスクを見落としていた?

「ひとまず任務は終えたし、帰ろうかな」と思っているところへ、マンション管理士は問いかけてきます。

「修繕積立金は大丈夫?長期修繕計画とか持ってきてない?」

「え?あ、持ってますけど、コレですか?」

「…なんや、この赤字だらけは。こんなん、長期修繕計画って言わへんっ!」

え?気分よく帰ろうと思ってんのに。プロ、めっちゃ怒ってるやん。

こっちのマンション管理レベルは、まだヨチヨチ歩きなんやから。急に、ボルテージ最高潮になられても、ついて行かれへんのよ。

それからは、ご立腹のマンション管理士から発せられる言葉を、聞いても分からないのに、ただ聞いていました。

時間切れで解放されたとき、『今、見えている問題は、氷山の一角なんだろう』ということだけは、分かりました。

こっちのことを考えて、プロは言ってくれてんねやろうけど。ごめん。今は手一杯やから。落ち着いたら、また聞きに来る。ごめんな!

次なる一手の準備|理事会で使える“カード”の組み立て方

ひとまず、小さな勝負になら勝てそうなカードは揃いました。

つぎはカードを組み立てて、抜かりはないか確認して……まだまだ先は長そうです。

ここまで来て、いまだに一人やからさー。「組み立てたはええけど、合ってんか?」ってなるよなー。

本日も、最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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