輪番制による理事会役員の選出と通知の流れ
役職決定の流れと副理事長への就任
超小規模である当マンション理事会の役員定数は、理事3名+監事1名の計4名です。
マンション理事会が何故あるのか分からない方は、こちらの記事をご覧いただくと、理事会と管理会社の関係がスッと分かって、今後の奮闘記が分かりやすくなります。ぜひご覧ください。

そして、現役員の任期が終わる最後の理事会に、次期理事会メンバーは招集され、役職決めが行われます。
理事へ立候補することも規約上可能ですが、そんな人、当マンションにはいません。
よって、恨みっこなしの輪番制で、強制的に役員は回ってきます。

「輪番で、次期理事会メンバーになるから、〇月〇日の理事会に参加してやー」って、理事長名で作った文書を、管理会社のフロントマンがポストに入れてくんのよね。



「輪番やし、しゃーないかー」って出席すんねんけど、けーへん人はけーへんよね。自分は、『行かへん』ってことが出来へんから、いつも悶々とするわ。
理事会メンバーの出席状況と決定プロセスの課題
いざ出席してみると、次期メンバーは2人しか来ていません。



おい、おい、おい。
そんな状況に慣れているフロントマンは、流れるように進めます。
「〇〇さんは、過去1度も理事会へ参加されたことがありませんから、そういった方が理事長や理事になると滞りますので、監事をしていただくのが良いと思います。出席者の方で、理事長になりたい方は、いらっしゃいますか?」



おるわけないやろ!なりたかったら立候補してるわい!経験上、一番ラクな副理事長やったら、立候補したいけどな!



監事ってほんまは、『もの凄く重要なポスト』のはずやけどな。っていうか、なんでアンタが決めんの?でも、暴走しそうな理事長もおらんし、たいした会計もしてないやろうし、面倒やから、ま、えっか。
次期メンバーは、ごましおと、もう一人しかいません。
互いに『困ったな』と顔を見合わせるだけです。
そんな状況にもフロントマンは慣れっこですから、適度な時間をおいて切り出します。
「クジを作ってきましたので、それで決めますか?」
『それ以外で、どうやって決めるんですか?』と言わんばかりの距離に、クジが差し出されます。



条件反射で、目の前に来たクジは引いてまうのよ。



よっしゃーっ! 副理事長、当てたーっ!
もう大人歴も長いですから、その場でガッツポーズを取るようなことはしません。
涼しい顔でやり過ごします。
もう一人の出席者は、会計担当理事になりました。
理事長にならずに済んだ二人は、急に饒舌になります。
「理事長には、『クジで決めた』って、ちゃんと伝えてくださいね♪」
「『欠席裁判で決まった』と思われないように、お願いしますね♪♪」
そして、用済みとなった次期メンバー二人は、解放されたのです。
引継ぎなしで始まる理事会運営の課題
管理会社による理事会進行の実態
当時、当マンションは、1年任期のメンバー総入れ替えで運営されていました。
1回目の理事会出席者は、またもや役職決めのときの二人だけで、前メンバーからの引継ぎは皆無でした。
そんな中、フロントマンが司会を務め、理事会は始まります。



『頼りになるのはフロントマンだけ』と思ってた自分が、恥ずかしい。



このフロントマンが、『頼りにならん』と気づいたのは、2回目の理事会やったな。メッキ剥がれるの早ない?あんな、『うっすいペラッペラのメッキを作れる技術力の高さ』を褒めたいくらいやわ。
理事会資料の量と初見時の混乱
初見のレジュメは、39ページにも渡ります。
面食らっている間に、フロントマンは、どんどん進行していきます。



ゆってることの8割は、理解してないで?
どのページを説明しているのかさえ分からなくなったところで、フロントマンは言います。
管理費赤字と値上げ提案の背景
「管理費会計が赤字予算案になっていますので、赤字脱却についてご検討ください。管理会社としては、管理費の削減を行った結果、値上げせざるを得ないと考えています。こちらのマンションは、少ない戸数でエレベーター・機械式駐車場・消防設備などのコストを負担することになりますから、管理費が割高になるのは、仕方のないことです。次回理事会では、値上げのシミュレーションをお持ちします。」



へ?赤字?



え?値上げ?
理事会議題の複雑さと理解不足の問題
呆然とする理事二人を気にも留めずに、次の議題へ移ります。
「建築基準法第12条に基づき、3年に1度、特定建築物定期調査をし、その結果を特定行政庁へ報告しなければなりません。報告を怠ると、第101条により100万円以下の罰金になります。調査の見積額は、前回と同じ金額です。調査してよろしいでしょうか?了承いただける方は、挙手をお願いいたします。」



ちょ。39ページ初見で、『なんちゃら調査』もよーわからんのに、了承せーってか?!
特定建築物定期調査の概要と意思決定
不信感でいっぱいの横で、会計担当理事は挙手しています。
確かに、前回と同じ金額での実施ですし、目くじらを立てることはないのかもしれません。
とりあえず、付和雷同を決め込みます。



役員総入れ替えのせいで継続性は担保されへんは、初見39ページの資料に面食らってる間に挙手させられるは、めっちゃヤバい状況やん。
理事会の意思決定における継続性の欠如
理事会の役員が毎年総入れ替えになることで、前年度の議論や判断の経緯が引き継がれず、意思決定の一貫性が失われています。
その結果、初参加の役員が十分な情報もないまま重要な判断を迫られる場面が多く、管理会社の提案に流されやすい構造になっています。
この継続性の欠如は、マンション全体の管理品質にも影響を及ぼす可能性があるため、制度的な見直しが必要だと感じました。



役員総入れ替えと、今の会議の進め方は、絶対に問題あるよな。今は黙っとくとして、ちょっと勉強せなあかんわ。
理事会での相見積もり取得の重要性
ちなみに、この3年後の調査では、理事会でも相見積もりを取得しました。
あのとき感じた危機感は正しく、理事会よりも管理会社の方が、1.5倍も高いお値段でした。
詳しくは、こちらの記事をご覧ください。みなさんも相見積もりを取られてみてはいかがでしょうか?


こんな調子で、何が何だか分からないまま、あっという間に理事会は終了となりました。
理事会後に感じた管理体制への不安
運と勘だけで生きてきた本能が騒ぎます。
『このままでは、大変なことになる』と。



つぎの理事会まで、約2か月半あんな。なんとかせなアカンな。
次回理事会に向けた準備と課題意識
マンション管理がどういうものか、知らなければいけません。
知ったうえで、管理会社の進め方が良いのか、悪いのかを判断しようと、心に決めた日でした。



ちょっと待っとけよ。勉強してくるから。



判断の前に、もう怒ってない?いっつも自分の無知を棚にあげ、怒りを原動力にしてるよな。どうりで疲れるはずや。
本日も、最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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